交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
巨大地震発生後の愛知県における現実性を考慮した道路復旧アルゴリズムの構築
佐々木 啓太藤田 素弘Wisinee WISETJINDAWAT
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2020 年 6 巻 2 号 p. A_147-A_155

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抄録

本研究では巨大地震発生後の早期普及と被害軽減化のため,道路復旧シミュレーションの構築と評価を行った.まず現実的な再現を目指して各道路の被害規模や復旧作業,建設機械等の条件を詳細に検討 した.次に各道路の重要度と復旧所要時間で復旧リンクの優先度を評価することで,道路の区分や立地ばかりでなくより柔軟に復旧順序決定できる方法を構築できた.幾つかの被害規模想定の下でのシミュレーションより,1日ごとの復旧状況の変化を再現でき,また,建設機械数の条件や復旧開始地点の配置が復旧速度に大きく影響を与えていることがわかった.建設機械数に制限がある場合は,復旧リンクの優先度によって復旧順序決定をしつつ,復旧作業進行が遅延した地域に復旧開始地点を適正に追加したほうが,救援物資輸送の効率性が向上することを確認できた

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© 2020 一般社団法人 交通工学研究会
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