2020 年 6 巻 2 号 p. A_270-A_279
本研究では,交通事故の起こりやすさを示す交通事故リスク情報提供による事故減少効果を定量的に評価する.具体的には,松山都市圏の道路ネットワークを対象として,ネットワーク交通流シミュレーションモデル SOUND を用いてネットワークの交通流を再現し,同交通流における事故発生件数の期待値を算定する.さらに,現況に加えて各車両のドライバーが交通事故リスク情報を獲得した場合のネットワーク交通流の変化を予測し,事故発生件数の期待値を現況値と比較する.分析の結果,交通事故リスク情報の提供により,生活道路から幹線道路,すなわち交通事故リスクの高い道路から低い道路へ交通がシフトすることにより,ネットワーク全体で約 4%の事故削減効果を有するとの結果が得られた.