2020 年 6 巻 2 号 p. A_97-A_104
この半世紀の間、我が国の自転車利用環境は大きな変化を経験してきた。今後、ライフスタイルの変化を踏まえた自転車環境整備を検討するためには、これまでの自転車利用と社会的・経済的な変化の関連性を調べる必要があると考えられる。そこで本研究では、過去 5 回行われた東京都市圏 PT 調査のデータを用いて、自転車利用実態の長期的変化を把握した。社会的・経済的な変化と自転車利用実態変化との間の因果関係について BayesLiNGAM を用いた検証の結果、1980 年代における 40~60 代女性の自転車利用の増加を把握した。さらに、2000 年代にオフィスワークの多いホワイトカラー層が積極的に自転車を利用するようになったため、全体の健康的な交通行動やポタリングが増加したという因果関係を明らかにした。