2020 年 6 巻 2 号 p. B_76-B_81
わが国の自転車交通事故の約 8 割が交差点で発生している。そこで、交差点における自転車交通事故に着目し、自転車交通事故の削減を目指し、自転車運転者に対して規制したり罰したりするのではなく、自転車運転者が自発的に交差点で一旦停止することで事故を防ぐというコンセプトのもと、交差点で一旦停止するとポイントがつくというスマートフォンアプリケーション(自転車マナーポイントアプリ)を開発した。このアプリは交差点での自転車の停止状況等のデータも取得し道路行政やマーケティング等に活用することも想定している。 本稿では、自転車マナーポイントアプリの概要と、2018 年 11 月 1 日から 2019 年 3 月 31 日まで兵庫県尼崎市において実施した実証実験の結果を示し、自転車マナーポイントアプリの今後の展望について述べる。