2021 年 7 巻 2 号 p. A_185-A_192
高齢化や過疎化が進む地域では、ライドシェアが新たな地域公共交通として着目されている。本研究では、ライドシェアが地域交流を促進する効果に着目し、交流促進を考慮したライドシェアの導入可能性について検討することを目的とする。具体的には、ライドシェアサービスの利用意向や提供意向などについて、新潟県の高齢・過疎地域で自動車依存度の異なる 2 つの地域を対象にアンケート調査を実施した。結果として、自動車依存度の低い地域では、利用意向は高く、利用者を増やせれば交流に繋がる可能性があると示された。他方、自動車依存度の高い地域では、利用意向は高くないものの、イベント等と組み合わせることで交流促進に活かせる可能性が示唆された。運転手の確保は両地域における課題であり、柔軟な対策が必要である。