2021 年 7 巻 2 号 p. A_236-A_245
「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」が制定され、自転車走行環境は車道を基本として整備が行われている。そこで本研究では、路肩幅員や車線幅員の広狭といった幅員構成の違いが、自転車を追い越す自動車走行挙動に及ぼす影響、ひいては自転車の追い越しに関わる安全性と円滑性に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。幅員構成別に走行挙動を比較した結果、自転車を追い越す自動車の走行挙動は路線によって異なっており、自動車走行速度や加減速度、離隔距離への影響の違いなど、路線によって追い越し挙動は大きく異なることを明らかにしている。また、得られた結果をもとに各路線における安全性と円滑性について検討しており、各路線の安全性および円滑性についての一体的な評価を行っている。