2021 年 7 巻 2 号 p. A_246-A_253
ベトナムの首都ハノイでよく利用されている交通手段はバイクであるが、所得水準の向上に伴って自動車保有台数も増加する傾向にある。近年、世界各国で導入され、注目を集めているライドシェアはハノイでも導入され、新たな交通手段として注目されているが、その利用がもたらす自家用車保有意識への影響を明らかにする研究は見られない。そこで本研究では、ハノイを対象として、ライドシェア利用に対する利用者の評価を明らかにするとともに、ライドシェア利用が自家用車保有意識に与える影響を考察した。その結果、ライドシェアを利用することで道路環境が向上し、自家用車の代わりに、バイクを中心に、状況によってライドシェアも活用しているということが示唆された。