2021 年 7 巻 2 号 p. A_86-A_93
近年、我が国では運転支援技術の実用化が進み、今後も自動運転システムの社会実装に向けた取り組みが活発化することが予想される。自動運転車両の普及によって渋滞解消や事故減少などの効果が期待されている。その一方で、自動運転車両と従来の一般車両が混在する過渡期においては、車両の運転挙動の違いにより、交通流に悪影響を及ぼす可能性がある。そこで本研究では、混在交通流を交通シミュレータ上で再現した後、自動運転車両の混在率や運転挙動パラメータの設定値を変化させ、交通流の円滑性・安全性を定量的に評価した。その結果、自動運転車両の混在率や運転挙動パラメータの違いにより、交通流への影響は大きく異なることが確認できた。