交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号B(実務論文)
インターチェンジランプ部における指向性スピーカーによる交通事故対策の効果検証
山本 隆山本 浩司
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 7 巻 2 号 p. B_1-B_5

詳細
抄録

これまでの高速道路における交通事故対策は、視線誘導対策や注意喚起看板の設置、薄層舗装や導流レーンマークの設置による速度抑制対策などを基本に行っている。しかしこれらは、視覚を中心とした対策であり、前方を注視していない運転や漫然運転には効果が限定的であり、なお事故が発生している場合がある。筆者らは、聴覚による対策として、範囲を限定しつつ言語の音声が届き、かつ屋外に設置可能な指向性スピーカーを開発した。本研究では、開発した指向性スピーカーの設置による、速度抑制効果を検証し、事故多発箇所における速度の低下を確認した。更に運用開始以降、当該地点での事故は発生していないことから、聴覚による交通事故対策が有益であることを示す。

著者関連情報
© 2021 一般社団法人 交通工学研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top