2021 年 7 巻 4 号 p. B_1-B_9
本研究では、「貨物集配中の車両に限る駐車可規制」の影響を把握するために、規制実施前後の駐停車状況の変化を、現地調査により分析した。その結果、規制実施と共に設置された貨物集配中の車両に対する専用の駐車枠内への貨物車の駐停車が増加し、規制実施前に同予定地点に多く駐停車していた貨物車以外の車両が駐車枠外で増加する傾向を確認できた。駐停車目的別の分析では、私用や送迎目的の駐停車の割合が駐車枠内において低くなり、駐車枠内での貨物車の駐停車機会確保につながっていると考えられた。駐停車時間は、駐停車目的により大きく異なり、規制実施後の業務や集配による駐停車は、96%が 30 分以内で、92%が 20 分以内となっていた。また、規制実施後は駐車枠設置箇所の平均駐停車時間が短くなっていた。