2021 年 7 巻 4 号 p. B_22-B_30
本研究は、主にサグ部区間で発生する渋滞緩和のために運用する速度回復誘導灯について、渋滞緩和効果が効率的で最大化できる動的な運用方法を構築することを目的とする。サグ部区間における渋滞先頭位置の変動や渋滞範囲が異なる渋滞パターンを考慮して、対象区間を区分するブロック別交通状態を分析することで、渋滞パターン別点灯速度の運用方法設定の必要性について議論する。また、運用した点灯速度設定ケース別交通データをもとに、渋滞パターン別点灯速度と観測交通データの関係を分析することで、適切な点灯速度を抽出する方法を提案する。最後に、提案した点灯速度の抽出方法に基づいて、速度回復誘導灯運用システムに導入可能な、渋滞パターン別点灯速度の設定値及び点灯速度の運用方法を提案する。