交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
ラウンドアバウト幾何構造要素と車両走行位置の関係分析
西垣 裕樹張 馨柿元 祐史中村 英樹
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2022 年 8 巻 2 号 p. A_15-A_21

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抄録

日本各地において、様々な幾何構造のラウンドアバウト(RAB)が導入されており、今後さらに普及が進んでいくと考えられる。しかし、設計時の想定と実際の走行位置が異なることで、中央島などの構造物への接触や、小型車であるにも関わらずエプロン上を走行するといった事例が散見される。車両の走行位置には、RAB の中央島直径や隅角部形状といった様々な幾何構造要素の組み合わせが大きく影響するが、その関連性は未だ十分明らかとなっていない。そこで本研究では、日本の RAB を対象に、幾何構造要素の違いが走行位置に与える影響を明らかにすることを目的とする。分析結果から、エプロン幅員や環道幅員が走行位置に大きな影響を与えることが確認された。また、走行位置分布の推定モデルを用いることで、設計段階において走行位置を予測することが可能となった。

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© 2022 一般社団法人 交通工学研究会
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