2022 年 8 巻 2 号 p. A_54-A_61
高速道路合流部の本線を準自動運転で走行しているドライバは,周辺認知レベルの低下から合流車に対する準備が遅れることが懸念される.本研究では,準自動運転で本線を走行しているドライバにスムーズな合流を促す速度誘導灯の効果について検証することを試みた.Unity を用いて仮想現実(VR)によるドライビングシミュレータ(VRDS)を開発し,路面に速度誘導灯を表示した.VR 空間とドライバのインターフェースとして,ヘッドマウントディスプレイを用いた.VRDS を用いて,20 名の実験参加者による速度誘導灯に関する走行実験を実施した.加減速を示す速度誘導灯を用いたとき,ドライバは速度誘導灯の最上流端付近で ACC を解除し速度誘導灯の光のフローに合わせて安全な加減速行動を行った.また,速度誘導灯により合流時の減速度が緩やかになることを示唆できた.