交通状況の把握において、現状は人手観測や感知器を用いた調査が主流だが、設置コストの観点から車両プローブデータの活用が期待されている。一方で、現在普及している車両プローブデータは交通全体の一部分であり、それだけでは実際の交通量を把握することが難しい。そこで本研究では、車両プローブデータから任意の地点の車両台数を推計する手法を新たに提案する。この手法は交通量だけではなく、駐車台数の推計へ応用することも可能である。手法の検証にあたってトヨタ自動車株式会社が保有するプローブデータを使用し、推計した一般道の交通量について精度の検証を行った。この結果、一部の道路では、平均平方二乗誤差率が 0.3 という結果が得られた。また、検証結果から本手法の課題点についても考察した。