2023 年 9 巻 2 号 p. A_171-A_180
無信号横断歩道での歩行者優先を高めていく取り組みにおいて、車両運転者の譲りに影響を与える道路交通要因に着目した研究はあまり多くない。そこで本研究では、道路改良による安全対策などが施されていない無信号横断歩道において実態調査を行った。3 日間で観測された車両総台数 666 台で分析を行った結果、広幅員な道路に設置された横断歩道では、歩行者の横断位置が near-side より far-side で、歩行者の横断前挙動では車道よりも歩道で横断待機するほうが譲りの確率が下がることがわかった。また、信号交差点に近い横断歩道では車両信号表示が赤よりも青の状態のほうが譲りの確率が低くなる傾向にあることが示された。走行状況では他車が存在している状況のほうが自由走行と比較して譲りの確率は有意に下がる可能性があることが示唆された。