2023 年 9 巻 2 号 p. B_62-B_72
地域公共交通計画では、役割に応じて設定された公共交通軸が果たす機能を評価し、必要に応じて見直を行うことになる。本計画の重要な役割であるまちづくりの観点から、公共交通軸の機能をトリップの起点側地区の人口集積度合い、終点側の目的用途の集積度合いと、目的用途に対して起点地区が遠方か、それとも近距離を結ぶ軸なのかを検証する必要がある。具体的には、公共交通軸ごとに①駅・バス停のアクセスおよびイグレス勢力圏の規模、②駅・バス停を中心としたアクセス勢力圏内の人口密度、イグレス勢力圏内の都市機能施設(用途)の集積度および近接度、③居住誘導区域および都市機能誘導区域の枠組みにおいて起点の人口密度合、終点の用途集積度合および起終点間所要時間を説明変数としたトリップ数の関係を目的用途、年齢階層ごとに明らかにする。