主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 190-196
複雑な交通状況の変化に対して,動的に最適な信号制御パラメータを数理的に解くことは困難であるが,その対応策として強化学習が挙げられる.しかし,強化学習によって得られる信号制御パラメータについては,理論上の最適値との整合性や実用上の妥当性について検証が十分とは言い難い.そこで本研究では,右折専用現示を含む 4 現示制御の単独交差点を対象に,複数の交通量および右折車線長の条件において,深層強化学習により信号制御パラメータを導出した.その結果,概ねサイクル長と青時間は理論値に整合する一方で,交通量や右折車線長の条件によっては,学習の収束性に影響が生じることが明らかとなった.また,現示の順番を指定しなければ,一般的な現示の順番に囚われない柔軟な表示順を導出し,遅れが大幅に改善されることも明らかとなった.