主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第42回交通工学研究発表会
回次: 42
開催地: 早稲田大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2022/08/09 - 2022/08/10
p. 831-836
本研究では、秋田県秋田市において、タクシーとバスの乗り継ぎの割引による高齢者の活動範囲の拡大について意識調査の結果より検討を行った。既存の買物タクシーの運賃 1 回 300 円は割安にとらえられていることが明らかとなった。タクシーとバスの乗り継ぎについて、予約日・運賃・乗り継ぎ環境・乗り継ぎ時間の要因から利用意向モデルを構築した。その結果、当日予約・タクシー運賃 300 円・施設併合バス停・乗り継ぎ時間 30 分の条件では、5.7%の高齢者が利用意向を示すことが明らかとなった。これは既存の買物タクシーの利用者割合 21.9%よりもかなり少ない。既存の買物タクシーと同条件ではバスへの乗り継ぎを行わないことが示されており、利用拡大のためにはタクシーとバスとのセット割引による、さらなる安価な運賃設定が必要であることが示されている。