抄録
近年、インターネットを利用した通信販売が広く普及し、宅配便の取扱個数は年々増加している。それに伴い、広域に分散した消費者へのラストワンマイル配送や再配達が課題となっている。こうした状況を受け、環境負荷の増大やトラック運転手の不足を防ぐため、効率的な配達方法に関して検討する必要がある。本研究では、シェアリングサービスの拠点として利用されるモビリティハブに注目し、交通拠点と物流拠点の複合施設としてモビリティハブを活用した際の有効性を示すことを目的とする。シミュレーション分析の結果、モビリティハブを利用するほど配送車の走行距離が減少すること、また利用者の意向に合わせてモビリティハブを配置する必要があることを定量的に示した。