主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第43回交通工学研究発表会
回次: 43
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2023/08/08 - 2023/08/09
p. 691-698
本研究では,携帯電話の位置情報データの一つであるモバイル空間統計を用いて,東京都市圏におけるコロナ下の休日の人口流動を分析した.具体的には,2019 年~2022 年の 4 ヶ 月ごとの居住地-滞在地の人口データを用いて,都県別の発生・集中交通量の時系列変化や移動距離帯別の分布特性,構成比の変化を把握した.その結果,2020 年 5 月及び 2021 年 1 月の緊急事態宣言下では,発生・集中交通量が減少するとともに,短距離の移動へシフトする行動変容が一定程度生じていた可能性が示唆された.また,2021 年 5 月以降では,宣言の発出の有無に関わらず発生・集中交通量が緩やかに増加し,移動距離別の構成比についても 2019 年との差異はほとんど生じておらず,コロナ前の行動に近い状況であったことが示唆された.