交通工学研究発表会論文集
Online ISSN : 2758-3635
第44回交通工学研究発表会
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第 44 回 交通工学研究発表会
機能面から見た注意と運転挙動との関連性の把握
飯田 克弘中田 渡月
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会議録・要旨集 認証あり

p. 210-217

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抄録

本研究では交通事故の削減に向け,注意の持つ機能に着目し,各機能と運転挙動との関連性を分析した.ドライビング・シミュレータを用いた室内走行実験から車両・運転者挙動に関するデータを収集し,走行後に行った注意検査から注意に関するデータを収集した.得られたデータを用い相関分析を行った結果,一定時間集中して作業を継続する機能が低いほど走行位置を維持できないという関連性を得た.また不要な刺激を抑制し本来の標的に意識を向ける機能が低いほど標識の視認が遅れるという関連性を得た.さらに複数の作業を同時に実施する機能が低いほど前方注視率が低くなるという関連性を得た.上記の結果に加え,各機能が相対的に低い被験者が一定割合存在することを踏まえ,標識・情報板のデザインおよび配置を見直す必要性を示唆した.

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© 一般社団法人 交通工学研究会
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