主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第44回交通工学研究発表会
回次: 44
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2024/08/07 - 2024/08/08
p. 273-280
道路照明は夜間の道路において,ドライバが路上障害物を認識できる視環境を作る役割を担っており,この設計には,低い平均路面輝度かつ高い輝度均斉度条件におけるドライバの路上障害物の視認閾値を明らかにすることが必要である.本研究では,低輝度の出力が可能な有機ELディスプレイを用いて,路上障害物を模擬した視標を被験者に提示するシステムを開発し,室内での被験者実験を行った.実験結果から,視認閾値は輝度均斉度が高くなるにつれ平均路面輝度が下がる傾向を示し,高輝度均斉度となる場合に,一定の平均路面輝度に漸近することが明らかとなった.これまでの視認閾値は,直線で定義されてきたが,視認閾値が一定の平均路面輝度に漸近した結果から,低路面輝度の条件では高い輝度均斉度にすべきことが示唆された.