抄録
生命科学のデータが爆発的に増え続けている。せっかく大量に蓄積したデータベースも、各地に散在しているのが現状だ。ビッグデータとして活用するには、これらの統合が不可欠となる。JSTのバイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)は、日本で生命科学系のデータベース統合化を進める中核的組織で、そのための研究開発費の支援もしている。NBDCは2011年度から3年間の第1段階を終え、14年度からは第2段階に入った。将来的には、医療や住宅、農業、エネルギーなどの産業にも大きな革新を起こすと期待されている。NBDCの現在と将来像、さらに微生物統合データベースの開発について、高木利久NBDCセンター長と東京工業大学の黒川顕教授にそれぞれ話を聞いた。