2023 年 2023 巻 5 号 p. 8-11
イネ科の高バイオマス作物「ソルガム」は、食料と競合しないバイオマス資源として脚光を浴びている。名古屋大学生物機能開発利用研究センターの佐塚隆志教授は、ソルガムにおける雑種強勢について遺伝子レベルの原理を解明し、長らく困難とされていたゲノムデザインによる新品種創出を可能にした。この新しいアプローチにより開発した高バイオマス・高糖性の新品種は低炭素社会の実現への貢献が期待されており、また、それを目指した地域連携による新産業創出の取り組みにおける主力品種になりつつある。