抄録
【背景および目的】これまで本邦では,脳卒中二次予防の降圧治療にCa拮抗薬が頻用されてきた.しかし近年RA系阻害薬の有用性を示す大規模臨床試験が発表されており,その処方動向が変化していることが予想されるため,今回その調査を行った.【方法】福岡脳卒中データベース研究に登録された2,153例のうち高血圧を合併した1,576例を対象とし,合併症,入院前と退院時の降圧薬,入院30日後の血圧値を調査した.【結果】退院時に降圧薬を投与されていた患者数は860例(54.6%)で,RA系阻害薬540例(34.3%),Ca拮抗薬432名(27.4%)の順であった.脳卒中初発例1,176名についてみると,入院前はCa拮抗薬が最も頻用されていたが(64.9%),退院時にはRA系阻害薬が最も多く処方されていた(66.7%).【結論】現在,脳卒中二次予防に用いられる降圧薬は,Ca拮抗薬からRA系阻害薬に変化していた.