脳卒中
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症例報告
5年の経過で生じた両側前大脳動脈解離の1例
三嶋 崇靖坪井 義夫八坂 達尚樋口 正晃津川 潤山田 達夫竹本 光一郎井上 亨高野 浩一
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2011 年 33 巻 4 号 p. 438-443

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抄録
左前大脳動脈解離発症5年後に対側の右前大脳動脈解離を来した1例を経験した.症例は43歳男性,38歳時に頭痛と右不全片麻痺にて発症し,頭部MRIで左前大脳動脈領域に脳梗塞がみられた.MR angiography(MRA)にて左前大脳動脈のA2閉塞および壁内血腫を認めたことから,左前大脳動脈解離と考えられた.神経学的後遺症を残さず退院したが,左前大脳動脈解離発症5年後に,突然発症の頭痛が出現した.頭部CTにて右前頭葉に出血性梗塞を認め,MRAでは左前大脳動脈の狭小化および右前大脳動脈のA2から脳梁辺縁動脈近位部の閉塞を認めた.MRI T1強調画像およびT1強調black blood imageにおいて同部位に壁内血腫が確認され,右前大脳動脈解離と診断した.5年もの長期経過を経て両側前大脳動脈解離を来した症例は,検索した限りでは報告がない.脳動脈解離において慢性期の再発は稀とされるが,既往歴のある症例において頭痛や神経症状の再発があった場合,脳動脈解離の再発も考慮されるべきである.
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© 2011 日本脳卒中学会
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