抄録
要旨:症例は41歳男性,配管工.40歳から高血圧,脂質異常症の既往あり.平成X年7月から建設中施設内での溶接作業に従事し,体重が5 kg以上減少した.8月某日,最高気温36度,湿度67%と炎暑下での屋外作業となった.午後から,手足のしびれ,有痛性筋痙攣を自覚した.帰宅時に筋痙攣・全身倦怠感が増悪し,その後から傾眠傾向となり当院救急外来を受診した.来院時,傾眠傾向,右眼球偏倚,左中枢性顔面神経麻痺,構音障害,左不全片麻痺,左半側空間無視を呈し,また,診察時有痛性筋痙攣を頻回に認めた.検査所見では,低Na性脱水を認めた.頭部MRIにて,右中大脳動脈領域に脳梗塞を認めた.本症例は,熱中症を契機に脳梗塞が発症したと考えられた.