抄録
要旨:今回我々は頸動脈ステント留置術(CAS)施行患者において術前後の認知機能について検討した.2005年1月から2007年9月の間にCASを施行した109例中,術後検査を完遂しえた34例を対象とした.CAS前後(術後平均6カ月後)に認知機能検査を実施し,MMSEおよびWAIS-Rの下部項目である絵画完成,WMS-Rの下部項目である視覚性記憶,一般的記憶,遅延再生に有意な改善を認めた.またMMSEの改善に寄与する因子として,術前MMSEが24点未満と低いことが挙げられた.CASは頸動脈狭窄患者の認知障害を改善し,特に術前MMSEの点数が低い群でより有効であることが示唆された.