脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
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原著
脳卒中麻痺側手関節背屈筋への随意運動介助型電気刺激—保持効果の経時変化—
宇佐見 千恵子宮坂 裕之植松 瞳近藤 和泉富田 豊園田 茂
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2013 年 35 巻 3 号 p. 174-180

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抄録

 要旨:脳卒中患者の麻痺側上肢訓練の一つとして電気刺激療法があり,運動麻痺改善や痙縮抑制効果などが報告されている.われわれは電気刺激療法の一種である随意運動介助型電気刺激(IVES)を回復期脳卒中患者の麻痺側上肢に行い,治療同日の持続効果について検討した.IVESによる訓練は1週間継続し,開始時と1週間後の治療前,治療直後,治療後から30分毎に120分後までの手関節背屈自動運動角度の経時変化を評価した.手関節背屈自動運動角度は,開始時に比べ,有意な改善がみられた.SIAS,MASは開始時と比べ,改善を認めたが有意差はみられなかった.また,治療直後の角度が有意に低下するのが開始時は治療後60分,1週間後は治療後90分であり,継続した使用により効果が持続されやすいと考えられた.

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© 2013 日本脳卒中学会
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