抄録
要旨:プロポフォール(PF)がRCVS の激しい頭痛と脳血管攣縮に対して奏功した2 症例を経験した.症例1:64 歳男性.1 升の飲酒翌日に激しい頭痛が出現し寛解・増悪を繰り返した.意識はJCS-1 で右手第5 指外側・右下肢外側で感覚鈍麻を認めた.頭部MR では両側中・前・後大脳動脈の多巣性・分節性血管攣縮,局所性皮質くも膜下出血,硬膜下血腫を認めた.症例2:38 歳女性.帝王切開術1 週間後に頭痛・痙攣・意識障害を認めた.頭部MR では症例1 と同様の血管攣縮を認め,両側後頭葉・頭頂葉にPRES を伴っていた.症例1 はPF 2 日間,症例2 はPF 3 日間とエダラボンの投与により,頭痛,血管攣縮所見は単層性の経過で軽快した.経過から2 例とも急性期に使用したPF が有効であった可能性が高い. PF には鎮静作用に加えて血管拡張作用やフリーラジカル減少作用があり,今後の検討が必要である.