脳卒中
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症例報告
tPA 治療に続発した頸椎硬膜外血腫の1例
中山 博文古屋 優大塚 快信田中 雄一郎
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2015 年 37 巻 3 号 p. 172-176

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抄録
要旨:【症例】77 歳女性.突然の片麻痺症状にて発症し,虚血性脳血管障害と診断しかつtPA 治療適応と判断し治療を開始した.治療後2 時間で良好な症状改善が見られたものの8 時間後に後頸部痛が出現し四肢麻痺症状が出現し,MRI で頸椎急性硬膜外血腫を診断した.脊髄障害が急速に進行しており緊急で椎弓切除血腫除去術を施行した.術後運動機能障害は早期に回復したが感覚異常や排尿障害が遷延し,リハビリテーション療養を継続した.【考察】血栓溶解療法の主な問題点のひとつに出血性合併症があるが,治療標的臓器だけではなく他の臓器の出血合併症も問題となることがある.tPA 治療に併発する頸椎硬膜外血腫は決して稀ではなく,治療に際しては脳卒中様の症状を呈する頸椎硬膜外血腫の症例にも留意しなければならない.症例を提示しtPA 治療の頸椎硬膜外血腫の合併症に関する問題点を中心に考察する.
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© 2015 日本脳卒中学会
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