脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
症例報告
糖原病1a 型に破裂脳動脈瘤を合併した1 例
金城 雄太三橋 豊早崎 浩司大畑 建治
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 39 巻 4 号 p. 287-291

詳細
抄録

糖原病1a 型に破裂脳動脈瘤を合併した稀な1 例を報告する.症例は34 歳女性,20 歳時に糖原病1a 型と診断された.意識障害と左片麻痺にてくも膜下出血を発症した.右中大脳動脈分岐部に3 mm の囊状動脈瘤を認め,発症当日に脳動脈瘤クリッピング術を行った.手術時に強い脳腫脹を認め外減圧を併用した.周術期は血糖や代謝性アシドーシスの補正に留意し全身管理を行った.意識障害,左片麻痺が遷延したが徐々に改善し発症3 カ月後には杖歩行が可能となった.糖原病2型と脳動脈瘤を含む脳血管異常の合併は報告されているが,糖原病1a 型と脳動脈瘤の合併の報告は渉猟したかぎり認められなかった.脳動脈瘤の成因に関して糖原病1a 型に起因する脂質異常や高尿酸血症による動脈硬化性変化,炎症性機序の関与が考えられた.強い脳浮腫は糖原病1a 型に伴う乳酸アシドーシスが関与した可能性も推察され,周術期の血糖保持,アシドーシス補正が重要と考えられた.

著者関連情報
© 2017 日本脳卒中学会
前の記事 次の記事
feedback
Top