脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
症例報告
Warning leak による症候性脳血管攣縮で発症した破裂脳動脈瘤の1 例
阿部 圭市鰐渕 博石川 達也川俣 貴一
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 39 巻 4 号 p. 282-286

詳細
抄録

一般に破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血で脳血管攣縮は,血腫量に依存し血腫が多い程,脳血管攣縮の頻度は高い.したがって警告出血での脳血管攣縮の発生は稀であるとされる.一方ラットのvasospasm model の血腫の大槽内注入によるdouble hemorrhage model では高率に脳血管攣縮をひき起こす.今回2 回の頭痛後,脳血管攣縮により左前脈絡叢動脈領域の脳梗塞を発症し診断された破裂動脈瘤を経験したので報告する.患者は37 歳男性,構音障害,右片麻痺の脳梗塞にて紹介入院.頭部MRI/A にて左M1 の狭窄と穿通枝梗塞を認め,血管撮影で左IC-PC 動脈瘤を認めた.頭部CT でSAH は認めず,頭部MRI にて迂回槽にわずかな血腫を認めた.慢性期に開頭クリッピング術施行.くも膜は黄色で肥厚し,IC-PC に破裂動脈瘤を認めた.本例は警告出血でも繰り返す場合は脳血管攣縮の発生を示唆する貴重な症例と考えられた.

著者関連情報
© 2017 日本脳卒中学会
前の記事 次の記事
feedback
Top