2017 年 39 巻 6 号 p. 456-459
Non-Vitamin K antagonist oral anticoagulants (NOACs)はワルファリンと比較して,塞栓性脳梗塞の予防において同等の抗凝固作用を有しながら,出血性合併症が少ないとされ,広く普及してきている.しかし出血性合併症に関しての対処は明確に定められていない.今回我々はダビガトラン内服後早期に新鮮凍結血漿(frozen fresh plasma: FFP)を投与して開頭血腫除去術を行った1 例を経験した.【症例】87 歳,女性.頭部打撲にて当院救急搬送された.受傷6 時間前にダビガトラン110 mgを内服しており,頭部CT で左急性硬膜下血腫を認めたが,外傷による意識障害,神経症状はなかったことから経過観察とした.しかし受傷3 時間後に意識レベルの低下を認め,頭部CT にて血腫が増大していたことから,FFP を投与しつつ開頭血腫除去術を施行した.手術中の出血傾向はなく,術後経過は良好であった.