脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
症例報告
機械的血栓回収療法にて血管穿孔し,遅発性に仮性脳動脈瘤破裂に伴うくも膜下出血を来した1例
小林 和貴 , 鶴田 慎, 仲嶺 澪, 永田 崇
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 48 巻 4 号 p. 170-176

詳細
抄録

中血管閉塞(medium vessel occlusion : MeVO)に対する機械的血栓回収療法にて血管穿孔し,母血管閉塞術を行うも,遅発性に仮性脳動脈瘤破裂に伴うくも膜下出血を来した1例を経験した.症例は79歳女性で最終健常時刻から2時間後に右片麻痺,失語,左共同偏視の症状で搬送され,頭部MRAにて左中大脳動脈M2 superior trunk閉塞による脳梗塞を認め,静脈内血栓溶解療法(rt-PA)と機械的血栓回収療法を行った.3pass目のlesion crossにおいて血管穿孔し,止血のためにM2 superior trunkの母血管閉塞を行った.その後,血流の再開通を認め,遅発性に穿孔部位に仮性脳動脈瘤を認めた.画像フォローの結果,仮性脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血を早期に発症した.MeVOでは血管構築によっては出血リスクも高く,より愛護的なデバイス選択ならびに手技が求められる.さらに仮性脳動脈瘤が生じると脆弱な構造ゆえ破裂率が高く,十分な注意を払いながら綿密な画像評価と迅速な治療介入が必要である.

著者関連情報
© 2026 日本脳卒中学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top