脳卒中
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左心耳内血栓を合併し,診断に苦慮した脳梗塞発症血管内大細胞型B細胞リンパ腫の1例
木村 智輝 川尻 智士山田 慎太朗細田 哲也新井 良和
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11132

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抄録

血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVLBCL)はリンパ腫が血管内に増殖する疾患であり,貧血や低アルブミン血症,血清乳酸脱水素酵素の上昇などを呈する.今回我々は,脳梗塞がこれらの症状に先行し,診断に難渋したIVLBCLを経験した.症例は65歳男性.ふらつきで受診し,頭部MRIで多発脳梗塞を認めた.経食道心エコーで左心耳内血栓を認め,心原性脳塞栓症として治療するも,脳梗塞を繰り返した.経過中に微熱が出現し,貧血と低アルブミン血症,血清乳酸脱水素酵素,可溶性IL-2受容体の上昇を認めた.ランダム皮膚生検で,IVLBCLと診断した.化学療法を施行したが,3年後に死亡した.本例は左心耳内血栓を合併し,全身症状が出現するまで心原性脳塞栓症との鑑別が困難だった.抗凝固療法中にもかかわらず,短期間に脳梗塞を繰り返す場合には,IVLBCLも念頭に置く必要がある.

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© 2023 日本脳卒中学会

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