脳卒中
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手術待機中にくも膜下出血を呈した小児pial arteriovenous fistulaの1例
酒井 紫帆前田 拓真 佐藤 大樹鈴木 海馬水野 玲奈佐藤 政哉菅澤 真吉冨 昌太小林 広樹矢作 宜之古峰 弘之飯星 智史大井川 秀聡神山 信也栗田 浩樹
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11221

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抄録

小児のpial arteriovenous fistula(AVF)は稀な疾患であるが,静脈圧の上昇により頭蓋内出血を来し得るため,予防的治療が考慮される.治療待機中にくも膜下出血を呈した,小児pial AVFの1例を報告する.症例は6歳女児,頭痛精査で施行されたMRIで脳幹背部に異常血管を指摘された.DSAを施行し,左後下小脳動脈を流入血管,深部静脈を流出血管とするpial AVFの診断となった.Drainerはvarixを伴っており,出血リスクが高いと考えられた.脳血管内治療の方針としたが,待機中に意識障害を伴うくも膜下出血で緊急入院となった.再出血予防と減圧のため,直達術によるshunt離断とvarixの摘出を行った.周術期合併症はなく,mRSスコア1で自宅退院となった.Pial AVFに対する直達術においては,血管構築の十分な理解とshunt pointの確実な閉塞が重要と考えられる.

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