脳卒中
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橋出血の臨床的検討
重症例の保存的治療の限界と問題点
古賀 信憲畑下 鎮男植木 泰行保坂 泰昭高木 偉
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1991 年 13 巻 3 号 p. 151-158

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抄録
約9年間に当科へ入院した原発性橋出血86例の, 急性期臨床症状やCT所見と予後との関係や問題点につき, とくに重症例を中心に検討した.症例は男性69例, 女性17例で, 平均年齢53.1歳であった.臨床症状では, 高度意識障害, 瞳孔眼球固定, 四肢麻痺および除脳硬直肢位が, またCT所見では, 血腫の最大横径26mm以上, 中脳広範囲以上の拡がり, および第四脳室穿破が予後不良の徴候であった.三次救急ホットラインシステム導入前は, 死亡率60.5%と高率であったが, 導入以後は救命された症例が多く, 死亡率も29.1%と減少した.重度障害, 植物状態例が多く, 2年後の長期予後では全死亡率70.4%に達し, 重症橋出血の保存的療法の限界ともいえるが, 集中治療, 全身管理を徹底することにより, 生命および機能予後はさらに改善すると思われる.また, 高血圧を中心とした脳卒中危険因子を減らすなど, 予防医学を徹底し, 発症を最少限におさえることも重要である.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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