脳卒中
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医育機関における脳卒中に関する卒前教育の実態に関する調査報告
端 和夫山口 武典斎藤 勇福内 靖男篠原 幸人桐野 高明
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2004 年 26 巻 2 号 p. 387-396

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抄録

全国80医育機関に対して脳卒中の卒前教育に関するアンケート調査を行い,70大学から回答をえた.脳血管障害の講義時間の平均は約10時間で,脳神経外科がその約60%の時間を担当していた.大学病院で脳卒中急性期の実習がすべての学生で可能な施設は45%と半数以下であった.大学病院以外での脳卒中急性期患者の臨床実習を実施している施設は25%であった.各大学よりの意見を参照した結果,以下の具体的取組みが早急に必要と考えられた.
1.脳卒中の講義,実習時間を増やす.
2.関係各科で脳卒中教育に関して連携し,脳卒中学として体系化された教育を行う.
3.すべての学生に脳卒中急性期症例の実習を行う.(大学病院のSCU,あるいは関連病院での実習を実施する.)
4.脳卒中医療に使命感を持つ医師を育てる.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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