脳卒中
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ラクナ梗塞に対するエダラボン単独投与の効果
山田 圭一吉川 幸弘西村 進一高橋 一浩井上 洋人
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2005 年 27 巻 3 号 p. 402-406

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抄録
ラクナ梗塞に対するフリーラジカルスカベンジャーのエダラボンの治療効果を評価するため,発症後24時間以内のラクナ梗塞に対し,無作為にエダラボン(A群)またはオザグレルNa(B群)を14日間単独投与した.NIH Stroke Scale(NIHSS)が2点以上改善した症例はA群:72.7%,B群:61.5%で,改善率では両群間に有意差はなかったが,退院時のmodified Rankin Scale(mRS)による転帰ではmRS1以下のものはA群:86.4%,B群:57.7%と有意差を認めた(p<0.05).また,入院時から20日目までのNIHSSの推移において7日目以降に2点以上改善したものはA群:40.9%,B群:26.9%で,エダラボン群では発症1週間後でも症状が改善する傾向があり,その治療効果を最大限得るには1週間以上の継続投与が望ましいと考えられた.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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