脳卒中
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脳梗塞のCT contrast enhancement陽性所見とその組織像
実験的研究
大石 光甲州 啓二吉本 高志鈴木 二郎
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1981 年 3 巻 1 号 p. 23-26

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抄録
脳梗塞症例のCT所見については多くの報告があるが, 脳虚血後2週目後半に出現するCE陽性のメカニズムについては, 未だ意見の一致をみない.我々はこのCE陽性のメカニズムを解明するために, 雑種成犬を用いて実験的に各種脳梗塞モデル犬を作製した.その結果, 前大脳動脈中大脳動脈, 後大脳動脈の三カ所を一時的に3時間遮断し, その後解除することにより, 14日間生存し, かつCTで確認し得るCE陽性を呈する脳梗塞犬を作製し得ることを知った.そして, 14日目にCTにてCE陽性を確認した後剖検し, その組織像を検討した.
実験動物に犬を用い, 中人脳動脈, 前大脳動脈, 後大脳動脈の三カ所を同時に3時間一時的に遮断することにより, 手術後14日目のCTにて, CE陽性を呈する脳梗塞巣を作製することができた.本報では, 実験動物の作製とその組織像について述べた.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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