抄録
国立感染症研究所ウイルス第二部第二室は,WHOから指定されたWHO Collaborating Center for Virus Reference and Research(Enterovirus)として機能しており,ポリオをはじめとするエンテロウイルス感染症の実験室診断のためのウイルス分離同定,新たな実験室診断法の開発・評価・精度管理,技術者・専門家への研修,標準試薬・参照品の調整・維持・供給等の活動を実施している.ポリオウイルス病原体サーベイランスは,世界ポリオ根絶計画において不可欠な機能のひとつであり,非ポリオエンテロウイルス実験室診断は,エンテロウイルス71による近年の手足口病流行においても重要である.世界的および地域レベルにおけるポリオ実験室ネットワークを基盤とした人的資源および継続的な国際協力は,西太平洋地域における非ポリオエンテロウイルス感染症サーベイランスにおいても重要な役割を果たしている.