北海道大学 遺伝子病制御研究所
2020 年 70 巻 2 号 p. 175-184
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スリランカでは1990年代から特定の地域に原因不明の慢性腎臓病が急増している。この病気は慢性疾患ではあるが死に至る病である。これまで重金属や農薬などが原因として疑われてきたが、長く原因は不明であった。近年、私たちは慢性腎臓病患者における高い抗ハンタウイルス抗体陽性率を見いだし、ハンタウイルス感染がこの病気の発症リスクであることを報告した。ハンタウイルスはげっ歯類を宿主とするウイルスである。ここでは、血清疫学から宿主動物の探索まで、いまだ研究途上ではあるが研究の経緯を紹介したい。
VIRUS
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