2025 年 58 巻 2 号 p. 103-107
肺動脈弁狭窄症(PS)と診断した3か月齢のカニンヘン・ダックスフンドの血液検査で播種性血管内凝固症候群(DIC)に合致する所見が認められた。敗血症,腫瘍,外傷などDICの基礎疾患と考えられる病態が認められないことから,PSとそれに伴う右心不全に起因したDICと考えられた。DICに対する支持療法を行い状態の改善を試みたが,弁形成術の実施には至らず死亡した。DICを呈したPS症例に対する的確な治療法の報告はなく,今後病態を明らかにするとともに治療に関する検討が必要と考えられた。