日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
特発性左外腸骨静脈破裂の 1 例
島田 晃治
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ジャーナル オープンアクセス

2007 年 16 巻 5 号 p. 685-688

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抄録
症例は83歳の女性. 突然の腹痛で発症. 近医でCTを施行され後腹膜腔の血腫を認め動脈瘤の破裂を疑われ当科紹介となった. 緊急で開腹手術を行ったところ出血は左外腸骨静脈からのもので, 特発性の腸骨静脈破裂が原因であった. 左総腸骨静脈の慢性の閉塞を認めたため左外腸骨静脈を結紮し止血を得た. 術後経過は良好であった. 特発性腸骨静脈破裂は稀な疾患であり, これまで30数例の報告を認めるのみでありその原因・病態は不明である. 文献的考察を加えて報告する.
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