九州大学大学院消化器・総合外科
千葉大学大学院医学研究院遺伝子治療学
2010 年 19 巻 1 号 p. 17-21
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内臓動脈瘤は比較的まれな疾患と考えられているが,画像診断の進歩とともに無症候性の動脈瘤の発見例が増加しつつある.今回検診にて偶然発見された多発性内臓動脈瘤の1例を報告する.症例は73歳女性,検診にて胃十二指腸動脈,固有肝動脈,左肝動脈に各々径3.5 cm,1.1 cm,0.9 cm大の動脈瘤を指摘された.一期的にこれらの動脈瘤を切除し,固有肝動脈は再建した.病理診断は非特異的な動脈瘤の所見であり,炎症や感染の関与は明らかではなかった.