日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
Type II エンドリークにより巨大化した腹部大動脈瘤に対する外科治療の1 例;瘤切開の必要性
高橋 一哉廣田 真規勝又 千英子伊藤 聡彦渡邉 正純
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 25 巻 p. 85-88

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抄録
要旨:われわれはEndovascular aneurysm repair 後残存するtype II エンドリークにより巨大化した腹部大動脈瘤に対して血管内治療を試みたが,不成功に終わったため外科的に治療を施行した.瘤が巨大であり,流入する腰動脈処理のために瘤を脱転するとステントグラフトの脱落を引き起こす危険性があったため,瘤を直接開き瘤内よりエンドリークの原因となっている腰動脈を直接処理することにより治療し得た.瘤が巨大かつカテーテルでの治療が困難な場合には,瘤外から腰動脈を確実に処理することは困難であるため,本症例のように瘤を切開して瘤内より血管を処理する方法が有効であった.
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