2022 年 31 巻 2 号 p. 45-49
重症虚血肢には即座の血行再建を施行することが,救肢救命に最も重要であるが,どうしても血行再建ができない患者も存在する.そのような状況の際には非外科治療を可能な限り施さなければならない.非外科治療には薬物療法,運動療法のほかにLDL吸着療法,炭酸泉温足浴療法,間欠的空気圧迫法,脊髄刺激療法,血管再生療法などがあるが,それぞれの特性を把握した上で適材適所に使用しなければならない.重要なのは,血行再建不能患者にも徹底的にこのような治療を施し,救肢救命を目指すことであり,医療者として最後まで重症患者に寄り添うという姿勢が必要である.