水環境学会誌
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原著論文
灌漑期における降雨時を含めた水田群からの排出汚濁負荷量
大久保 卓也佐藤 祐一東 善広
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2014 年 37 巻 6 号 p. 229-237

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抄録
滋賀県守山市の2カ所の水田群AとB(5.6,5.1 ha)で降雨時を含めた詳細な灌漑期の排出負荷量調査を行い次のことがわかった。(1)水田群AとBの灌漑期の差引排出負荷量は,T-Nで44と105 g•ha-1•d-1,T-Pで28と27 g•ha-1•d-1,TOCで214と276 g•ha-1•d-1,SSで3918と4113 g•ha-1•d-1であった。(2)降雨に伴う地表排出負荷量の増加分が灌漑期の総地表排出負荷量に占める比率は,T-N,T-P,TOC,SSにおいて約35~50%となり,降雨時の地表排出負荷量調査が重要であることが確認された。(3)T-N,T-Pの正味排出負荷量,差引排出負荷量は,水田1筆やライシメーターで求めた値に比べ水田群で求めた値の方が大きくなる傾向がみられ,これは,降雨に伴う畦畔からの土壌粒子の流出や農業排水路底泥の巻き上げによる懸濁粒子の流出が影響している可能性が考えられた。
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© 2014 公益社団法人 日本水環境学会
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