水圏生態系マイクロコズムを用いアルコールエトキシレート(AE)の生態影響評価を行った。その結果,2 mg•L
-1では対照系と比較して個体数の減少は見られず,10,25 mg•L
-1では減少する種がみられるが,すぐに回復した。50,100 mg•L
-1では大幅に減少,増加する種がみられ,異なる生物密度に変化した。生産量(P),呼吸量(R)の解析からは2 mg•L
-1において対照系と有意差がなく,10,25,50,100 mg•L
-1では有意差があり,影響ありと判断した。また,10 mg•L
-1では添加後2日目,25 mg•L
-1では添加後7日目に回復した。50,100 mg•L
-1では14日間では回復できない濃度と判断した。以上から,P,R指標が個体数遷移と同等の評価を可能にすることがわかった。また,本研究で得られたマイクロコズム無影響濃度は,メソコズム試験と高い相関があることが示唆された。
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